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①むくつなde「もしも冷蔵庫のプリンを食べていなかったら」

 

数日前の事だった。

「かあさーん!このプリン食べていい?・・・かあさーん!!」

学校から帰ってきた綱吉は、奈々は買い物に行っているようだったので、冷蔵庫の中に1つだけ入っていたプリンを食べた・・・。


*  *  *  *  *  *  *


「確かに・・犯人は俺だよ。でもなぁ・・・まさかお前のだなんて知らなかったし、大体お前なんでうちの冷蔵庫にプリン入れてるんだよっ!!!」
「何ですか沢田綱吉。言い訳ですか?人のプリンを食べておいてなんて言い草ですか!僕のプリンを食べた罪は重いですよ?・・・クフフッ、そうですね手始めにこれを着てもらいましょうか。」

骸は黒曜中の制服(♀)を取り出して綱吉に詰め寄った。
もちろんそんなもの着たくない綱吉は抵抗する。

「嫌だよ変態!だからなんでうちの冷蔵庫にお前のプリンが入ってるんだよ変態!!この変態!!!!!!!」
「クハハハ!!そんな言葉では僕は傷つきませんよ?むしろ心地いい!!!」

骸はウットリしている!
綱吉に100のダメージ!
さらに骸は黒曜の制服(♀)を持ってにじり寄ってくる。

「こ、こ・・・この変態! キモイ!! パイナポー!! 骸のMはマゾのM!!!」
「じゃぁ、沢田のSはサディストのSですね!これは運命です!」
「止めろーー!!俺はノーマルだ!!」
「それからちなみに僕はどっちでもいけますから。して言うならマゾサドヒズムですかね?」
「知らないよ!興味無いよ!」
「おや?それじゃぁ僕が目覚めさせてあげないといけませんね? クフフッ・・・!!」

ついに綱吉は壁まで追いつめられた。
あれ?何でこんな事になったんだっけ?綱吉は考えた。

あぁそうだ。『もしもあの日、冷蔵庫のプリンを食べなかったら・・・!』

 

 

 

 

 

②コロツナde「もしも神様だったら」

 という素敵お題かた派生して、ちよにもどこへ向かっているかよくわからない文

 

 

 

よく晴れた日、綱吉は賑やかな繁華街から一本はずれた道で子供を見つけた。
その姿は天使が羽を隠して倒れいるように見えて、思わず綱吉は子供を連れて帰った。

「つな!」
子供の声が古ぼけた建物に響いた。
つれて帰った子供は怪我をして、酷く衰弱していたが綱吉の看病のおかげですぐに元気を取り戻した。一週間経った今では元気に走り回れるほどに回復している。
名前をコロネロという。

「つな!客が来たぜコラ!」

客とは教会に祈りを捧げに来た人たちのことだ。

綱吉はコロネロが来るまでは、この古い教会で一人神父をしていた。
毎日神に祈り、懺悔し、人の懺悔を聞く日々に綱吉は満足していたが、コロネロと一緒に暮らすようになってからは、今までよりもずっと幸せに暮らした。

「ありがとうコロネロ。言ってくるね」
「おう!いってらっしゃいだコラ!」

綱吉はにこりと微笑むと、背中をむけて行ってしまった。
コロネロは笑顔で送り出し、溜息をひとつ吐いた。
コロネロはには綱吉に内緒にしていることがあったのだ。
綱吉に拾われたあの日、コロネロは空から落ちてきた。

コロネロは天使だった。

コロネロは空の上で一番奇麗な天使だった。
自分の姿に興味はないが、それをねたんだ別の天使がコロネロに飛べなくなる魔法をかけた。
するとコロネロの真白な翼ハラハラと崩れ落ち、飛ぶ力を失わせ、空にいることができなかった。

 

 

*****

空に住んでいたコロネロに地上の空気は汚すぎた。
すぐに喉が痛くなり、息ができなくなった。
人を避けるように賑やかな通りから離れると、ついに気が抜けて倒れてしまい、そこでコロネロは綱吉に拾われのだ。

綱吉の傍はなぜか空気が綺麗だった。
教会の空気を纏っているからかは分らないが、コロネロは協会と綱吉のそばでは息をすることができた。
そして、なにより綱吉の傍では空のどこよりも幸せな気分になった。


コロネロのいう天使とは、天国にいるものではなく、空にいる生き物だ。
鳥のように空を飛び、人のような姿をして、普通生涯のうちに地上に降り立つ者はほとんどいない。むしろ羽のない人間を見下し、地上を不浄の場として近づこうともしなかった。

 もちろんコロネロもそうだった。と言うかむしろ興味が無かったのだが。

しかし、コロネロの幼馴染は、そうでは無かった。彼は人間に興味を持ち、羽をしまって自ら人間へ近付いた。
そして、人間の時間で人間と恋をして死んだと聞いている。


原因はもちろんこの空気である。
汚れた空気が彼の体を蝕み、少しづつ死へ追いやったのだろうとコロネロは思った。

綱吉の部屋で彼、リボーンの写真を見るまでは。

 

*****

コロネロが見た写真には綱吉とリボーンが映っていた。
綱吉はフォーマルな白いスーツを着ていて、今とは雰囲気がまったく違っていた。
そして、その隣のリボーンも真っ黒なスーツを着て、コロネロの知らない柔らかな雰囲気をかもし出していた。


綱吉はコロネロに内緒にしていることがあった。
綱吉はコロネロが天使だということに薄々気づいていた。なぜなら昔、神父になる前に一人の天使に会ったことがあったのだ。
そしてその天使こそが、今綱吉が神父である原因である。

綱吉は数年前までマフィアのボスであった。
その時、その天使の子供、リボーンを拾ったのだ。

最初に見たリボーンも、繁華街の路地裏に倒れていた。しかしコロネロとは違い意識があり、綱吉が助けようと手を出すとその手をはたき、逃げようとした。

何とか綱吉が連れて帰ると、リボーンは不機嫌ながらも不思議そうに綱吉を見詰めた。
「ここは、教会か何かか?」
「残念だけど、マフィアのボスの私室さ。なに?懺悔でもしたいの?」
「…違う!まぁどうでもいいがな」
「まぁいいや、水でも取ってくるから考え事続けててよ。」
そう言って綱吉は部屋を出て行った。

リボーンは体調が良くなっていることに気づいたのだ。
ここの空気が奇麗だからかだと思ったが、マフィアのボスの私室ともなると、血生臭い話は出てきても澄んだ場所ではないだろう。
では何が原因だろうか?
考えていると、また気分が悪くなりだしたが、今度は直ぐに治り綱吉が帰ってくる頃にはもう、完全におさまっていた


*****

リボーンが息ができる原因が綱吉だと気がつくまで時間はかからなかった。
そして、そのことに気付いた後、リボーンの綱吉に対する印象は変わっていった。

心を読めば、イタリア最大のマフィアボンゴレのボスのくせに人を殺すのが怖いと言う。
そして人を殺した後は必ず教会で懺悔する。
綱吉はそんな男であった。
そしてリボーンは綱吉に少しずつ惹かれていった。

一年もたつと、綱吉の傍にはリボーンがいるのが当たり前になっていた。
子供の姿だったリボーンは随分と成長し、もう綱吉の背を追い抜いた。
綱吉は、リボーンがただの子供ではないことに気づいていて、それでも心からリボーンの幸せを願っていた。

しかし、そんな二人を引き裂いたのが、敵対マフィアであるミルフィオーレとの抗争だった。

「いらっしゃい。ボンゴレ」


戦いを嫌う綱吉に交渉を持ちかけたミルフィオーレは、ボスだけで来るように指示した。
もちろん罠だとだれもが思った。しかし、綱吉だけは行くと言った。
綱吉は超直感をもっている。もちろん罠だと分かっていた。しかしあえて行くのは一重にファミリーのためであった。
『絶対に死なない。策は有る』
綱吉はそう言って一人屋敷を後にした。

交渉の場につくと、そこにはミルフィオーレの幹部がずらりと並んでいた。
約束はお互いボスだけなので、すでに約束は破られている。しかし綱吉は気にすることなく奥へ進んでいった。

そこにはミルフィオーレのボス、百蘭がいた。

 

 


リボーンは、綱吉の自室でその書類を見つけ、怒り肩を震わせた。

それはリボーンを11代目のボスにするという勅命であった。

「ダメツナが!!!」

リボーンは地上に降りてからずっとしまっていた羽を出し、大空を羽ばたいた。

 

*****

交渉は成立した。
これでこの抗争は終止符を打つだろう。
綱吉の条件はボンゴレファミリーに、これ以上手を出さないこと。そしてミルフィオーレからの条件は沢田綱吉の命であった。

「ボンゴレ、君は馬鹿な男だよ。」
百蘭は顔をしかめて笑っい、銃口を向けて安全装置を外した。
綱吉も、自分の行動の意味が分かっていたので、百蘭に微笑み返した。
「俺は、最低なんだ。他人が死んで俺が苦しむより、俺が死んで皆を悲しませるよ。」
ごめんね皆。
そしてリボーン…。
誰より愛していたよ。

綱吉は心の中でそう呟いた。


パンッ!

乾いた音が部屋に響いた。
しかし、そこには綱吉ではなく、天使が横たわっていた。
しかし、綱吉にはそれが誰かすぐにわかった。

「リボーン!!」

血を流した天使に綱吉が駆け寄った。
「おまえ、こんな所で何やってんだよ!ばか!!」
綱吉が叫んだ。
「うるせぇ。お前がいないから探してたんろうが…ダメツナ」
リボーンは大量に出血し息が上がっている。
もうダメな事が綱吉にはすぐに分かってしまった。

「来るなって言ったじゃないか!馬鹿リボーン!何で俺が一人で来たと思ってるんだ!お前たちに…お前に死んでもらいたく無いから…!!」
綱吉はまるで懇願するようにリボーンに詰め寄った。

パシンッ!

リボーンは綱吉を思いっきり殴った。
「じゃぁ何でおれが来たか解るだろうが!! テメェを死なせたくないからだ!! 俺をボスにするだと?!フザケタこと抜かすな!自分の価値が分かってねぇのかよ!お前はボンゴレのボスだろうが!!」

リボーンは力の限り叫んだ。リボーンにも、自分の体がもうもたない事がわかっているからだ。

「リボーン…ごめん。」
「お前がいなきゃ、俺は生きられねぇんだ…死ぬな」
「うん」

「愛してるぞ」
「うん」

「お前が俺の神だ…」


それがリボーンの最後の言葉になった。
綱吉はリボーンを抱きしめた。
白いスーツが赤く染まったが、それでも離さなかった。

そこから綱吉自身の記憶はないが、気がつくとリボーンの体を抱きしめ、瓦礫の中に立っていた。
ミルフィオーレは壊滅。
この事件で沢田綱吉はボンゴレの歴史に大きく名を残し、それ以降名前が語られる事は無かった。


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