「失礼します…。」
ゆっくりと扉を開けて、静かに侵入する。
「てか、校長室ってこんなあっさりはいれるもんなんだな…。」
初めて入る校長室に少々、緊張する3人。
「ありますかね?あ、一角さん、アレもあったらいいっすね!」
何だかんだ言って、乗り気な恋次はキョロキョロと見渡しながら一角へ言った。
「アレ?」
一角は何のことだ?と思いながら恋次のほうを見る。
「毛生え薬。」
「俺はハゲじゃねぇ!!!!!!!」
バシーンっとそばにあった棚をたたきながら叫ぶ。そんな一角を無視し、二人はもくもくと探す。
「……なんか……冷蔵庫…緑茶ばっかなんだけど…。」
冷蔵庫を開いた恋次が言う。
「つーか…棚ン中、茶っ葉ばっかなんだけどよ…。」
一角も先ほど叩いた棚の扉を開けて見る。お茶の多さに3人とも不思議に思いながら再び、検索を始める。
******
「こっこれは!?」
机の引き出しを開けた恋次が叫ぶ。2人はすかさず、恋次の元へ駆け寄る。
「…ニー○ンドー○S!?ソフトは…」
『脳を鍛える!』
『…。』
ゲーム機が出てきたことに驚いたあと、入っているソフトに3人とも納得する。
「…ないっすね…一角さん。」
「そうだなー。」
「見間違いなんじゃねぇの?」
「確かにあったはずなんだけどよ…。」
一護は机のまわりを見渡しながら、昨日のことを思い出そうとした…その時。
「ふぉっふぉっ、何をお探しかな?」
『!?』
背後から聞き覚えのある声がする。ゆっくり振り向くとそこには笑った山本校長と浮竹、そして氷点下を感じさせるような顔をした白哉がい
た。
「こら黒崎に斑目!校長室に潜入なんてダメだぞ!」
浮竹がまるで小学生をしかっているようかの口調で言う。
『すみません!!』
二人はおじぎをしながら謝る。
「阿散井…兄というやつは…。」
「す…すいませぇぇぇぇぇん!!!!!!!」
白夜の形相が鬼へと変わった瞬間、恋次の叫び声とも言える謝罪の声が校舎へ響き渡った…。
「ぶはっ!!馬鹿じゃねぇの。」
修兵はベッドで恋次に後ろから抱きしめられた状態で噴き出す。
「馬鹿ってなんすか…。」
「はぁ、結局見つからなかったんだろ?」
修兵は顔だけ恋次の方を向き、鼻にキスをする。恋次は驚いて、目を丸くする。
「んなもんあるわけねぇじゃねぇか、で俺の部屋に来たのはそれ伝えに?」
「…いいんすか?」
「じゃなきゃ、こんなことしてねぇよ。」
そう言いながら修兵は恋次の方へ体を預ける。恋次はそれを受け止め、ベッドへ押し倒した。
「ふぉっふぉっ、そう簡単にはみせれんわい。」