保健室でベッドイン

 

先輩が体育の授業の時、倒れたと聞いて俺は昼休みに昼飯も食わず、焦って保健室にやってきた。
 
 
 
保健室についた俺はノックもせずに慌てて入る。
 
「失礼します!!あのっ2年の檜佐木先輩は!?」
 
「今、寝ています。お静かに、阿散井くん。」
 
答えを返してくれたのは保健室のドン…ではなくって…先生の卯ノ花先生だった。
 
「す…すいません。で…あ…あの…先輩は??」
 
「大丈夫ですよ。ただの寝不足です。」
 
焦る俺をなだめるように優しく話す卯ノ花先生は、2個目のベッドを指して先輩が寝ているベッドを教えてくれた。
 
「私は今から少し出てきます。すぐ戻ると思うのでそれまでよろしくお願いしますね。もしも、チャイムが鳴った時はちゃんと教室に戻ってくだ
 
 さいね。」
 
そう言って卯ノ花先生はにっこり笑いながら保健室を後にした。それを確認した俺は2個目のベッドのカーテンを開け、様子を見た。
 
「先輩…。」
 
先輩の顔の傍に近づいて、そっとほほに触れた。
 
「…お前らしくねぇ顔すんなよ…。大丈夫だから…。」
 
「先輩!?」
 
「うるせぇ!!」
 
まさか起きているとは思わなくて、思わず叫ぶ。
 
「別に寝不足だっただけだから大丈夫…。」
 
「寝不足って…まさか他の男と一晩中、セック…!!!ぶごふっ!!!!!!!???????」
 
ミゾオチに先輩が力一杯グーパンチで殴る。俺は思いもしなかった一撃に大ダメージを負う。
 
「レポートしてたんだよ!!!!レポート!!!!死ね!!!!」
 
「はぁ…はぁ…びっくりした。」
 
「お前の考えのほうがびっくりだ!!!!!」
 
右の拳を握り締めたままの先輩はいつの間にかベッドから起き上がっていた。
 
「ダメっすよ!ちゃんと寝てなきゃ!!」
 
「お前…誰のせいだと…んっ…。」
 
その先輩の体をベッドに倒し、自分の唇を先輩の唇に押しつける。
 
「…っは…馬鹿じゃねぇの…。」
 
「先輩…よかった…。」
 
ギュッと抱き締め、先輩の体温を確かめて安心する。
 
「先輩…。」
 
「ん…?」
 
「…………してぇ。」
 
「…はっ!?」
 
先輩が一瞬間を開けて、すっとんきょんな声を上げる。
 
「してぇつーか、する。」
 
俺は靴を脱いでベッドに入る。先輩はジタバタしながら、馬鹿!やめろ!などと言って俺をベッドから出そうとする。
 
「もー無理、いただきます。」
 
俺は先輩に被さって首筋に唇を寄せる。
 
「ちょ…ほんと…もっ…んっ…!」
 
先輩の声が甘い声へと変わっていく。俺は首筋にキスをしながらジャージに手をかける。
 
「れんじ…ここ…ほけん…し…つ…。」
 
とぎれとぎれになる先輩の声を聞きながら俺はさらに下へ下へいく。と…その時…。
 
「阿散井くん、ここは保健室ですよ?」
 
「……!?」
 
カーテン越しに冷たい空気が漂ってくる。
 
「檜佐木くん調子は…良さそうですね。」
 
「は…はい…。」
 
先輩は俺に睨みつける。早く出て行けと眼で訴えている。俺はすぐさまベッドから出て、靴をはく。
 
「し…失礼しました…。」
 
恐る恐るカーテンを開け、そこに立っている鬼…でなく卯ノ花先生に謝る。
 
「そういうことはここでなく家でしてくださいね。」
 
「ははっそっすよね~!」
 
冷やかな笑顔が半端ないくらい俺に恐怖をもたらす。
 
「それから、相手が嫌がっている場合は、強姦罪と言う立派な罪になりますよ?」
 
にっっっこりと恐ろしい笑顔を浮かべて忠告してくれた。俺はサーと血の気が引く音がした。
 
「すみませんでした!!!!!失礼します!!!!!!」
 
叫んで俺は保健室を後にした…。恐るべし…保健室のドン…。
 
 
 
お題やってみました。拍手第一弾でした。
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