りぼver.

 

 
ちゅ
 
「おはようりぼーん」
 
あぁおはようツナ。
おれの朝はネズミが鳴いたようなキスと高い子供の声で始まる。
 
 
 
 
俺はリボーン年齢は秘密、職業はヒットマン(勿論綱吉には秘密)だ。
綱吉の両親に放浪癖があるため綱吉を預かることになった。
最初はガキなんてめんどくさいと思った……が、綱吉は別だ。
めちゃくちゃ可愛い!!!
 
 
 
ツナ、今日はどこか遊びに行こうか。
朝食が終わった後、最近立て続けに入っていた仕事に一区切りついたから、久しぶりにツナと出かけるのも良いかもしれないと、思い立ったら即行動派の俺は早速ツナに申し出た。
 
しかし、ツナは大きな眼をさらに大きくして俺を見上げるだけで、俺の期待する反応を返してこない。何だ、俺より幼稚園を取るのか?!と、感傷に浸りつつ
 
どうした?行きたくないのか?
 
そうもう一度きくと、
 
「行きたい―!!!」
 
と、元気な返事が返ってきた。
思わず俺は胸を撫で下ろす。
ツナを幼稚園のガキ共なんかに取られてたまるか!!!
 
よし、それじゃぁ用意するか!
といって、ツナを抱き上げると、
 
「了解!」
 
といって、ニコッと無邪気に笑った。
か、可愛いぞ!
 
 
そのまま、嬉しそうにはしゃぐツナをクローゼットに運び、服を出してやる。
名前のせいかツナは、マグロや27のマークが入ったシャツがお気に入りだから、この前一緒に買い物に行ったときに買ったマグロの柄のTシャツを出してやると、飛びあがって喜んだ。
そんなに喜んでくれるなら100枚や200枚くらい買ってやりたいが、それは教育上良くないな…
 
服も自分で着れるようになってきたしな、ここは成長を見守るか…
そう思うが、ついつい手を出したくなる。
服を床において潜る様に着て行くが、何故か袖から顔を出そうとしている。
そこは違うぞ。とか言いながら手を出しそうになり引っ込め…
そんな葛藤を続けること数十分。
ついに綱吉は一人で成し遂げた!!
 
「りぼーん!おれ時間かかったけど、一人で用意できたよ!!」
 
 
笑顔が眩しいぞ☆ツナ!
そしてよく我慢したオレ!
よし、ちゃんと用意できたな!と言って頭をなでてやる。
 
 
そう言えば行き先を決めて無かったな…
まぁいい、まずはドライブだ!
 
それじゃぁ行くか!
 
「うん!」
 
元気な声が返ってくる。
まったく…あんなゴリラの子供には見えないな!
奈々の遺伝子しか入ってないんじゃないか?
 
リュックを持ってきて背負う綱吉はとても可愛らしい。
靴をはいて俺と手をつなごうとするが、
まてまて、
何か忘れてないか?
 
忘れ物だぞ
 
俺がそう言っても、出かけることで頭が一杯で思いつかないようだ。
…可愛く首を傾げてもだめだぞ!
一緒に住み始める時に決めたじゃないか!
仕方ない。
 
と、俺からツナの頬に口付けると綱吉も納得いったようで、
 
「ごめんねリボーン。行ってきますのちゅうを忘れてたわけじゃないんだよ?」
 
俺の頬に口づけ返す。
まぁばればれの嘘だが可愛いから許そう。
 
「「行ってきます」」
 
二人で声を揃えて扉を開ける。
 
たまにはこんな幸せな日があっても罰は当たらないだろ?
 
おれは生まれて初めて訪れた平凡な幸せをかみしめた。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
END.

 

 

 

 

読んだかた・・・後悔したでしょ。

ちよの書く小説にはそっくりさんと言うのもおこがましいツナとかリボしかいませんよ!

・・・・・・ごめんなさい!(逃走)